ハイ。どうも、水尻自子と申します。アニメとか作ってます。
というわけで、行ってきましたベルリン国際映画祭!
ベルrrrruリナーーーーrrrrレree!!(巻き舌でどうぞ)
出発の日が近づくにつれ、私は激しい緊張感に襲われました。
その理由はハッキリと分かっておりました。

ひとりで飛行機を乗り継ぐのが不安すぎる!!!!
(日本からベルリンへの直行便は現在ない)

そう、私は極度の空港恐怖症なのでありました。
まぁ簡単にいうと、日本語通じないとこ恐い、行ったことないとこ恐い、
飛行機とかなんであんなデカいの飛ぶの恐い
と、ただの恐がりというかチキンなのです。エッヘン!

しかし出発の日はやってくるわけで…
2月11日、大雪の影響もようやく落ち着き始めた頃。
降り立つ空港についての膨大な資料(自分のために自分で用意)を熟読しながら
成田空港へ到着。(ちなみにこの時点でベルリンについて下調べゼロ)

ふ、ふぶいてる・・・・・
飛ぶのーーーー?飛行機とぶのーーーーー??

あれ、普通に飛んだ・・・ムムム・・・
(ゴオォォォーーーーーーーーーーーーーーーーー)

お?パリでの乗り継ぎもなんだかスムーズ・・・
(スゥーーーーーーーーーーーーーー)
そして・・・

つ、着いたーーーーーーーーーー!!!!!!

やったー!やったー!
人間やればできるんだーーーーーーー!!
ベルリンの壁を背に小躍りする私!
イエーイ♪イェイ♪
おっと、小躍りしている場合ではありません。
あぶないあぶない。
今回、ベルリン映画祭の短編コンペ部門に
私の「かまくら」という作品がノミネートされ
出品作家として今回の映画祭にやってきたのでした!そーでした!思い出した!
同じく短編コンペに「WONDER」がノミネートされている水江未来さん、
「WONDER」のプロデューサーの岡本さん(「かまくら」の配給担当もされてます)、
同じくプロデューサーのCALF廣瀬さんと合流し、映画祭をまわりました。

映画祭オフィスに行くと、さっそくベアーがお出迎え。

作家の写真撮影。
水江さんは今回のために用意したWONDERお着物!すご!!
他にもサングラスなどのグッズも持ってきておられましたよ。
やっばーーー!私なんも作ってなかったーーー!

水江さんグラサンを着けて逆に写真を撮られるひょうきんカメラマン。和む~~~。

水江さんの取材見学中、暇になり勝手に水江さんグラサンを装着する私。
映画祭はポツダム広場が中心的なエリアになっていて
広場には映画祭スポンサーの特設サロンのようなものがあったり
そこからメイン会場に続く道は華やかなイルミネーションで彩られていたりと
広場周辺は映画祭一色といった感じ。

しかし街が
どこもかしこも大変な盛り上がりでワッショイワッショイ!みたいな感じではなく
どちらかというと、映画祭が自然に街に溶け込んで馴染んでいるという感じです。
それが64年の長い歴史を感じるようでもありました。
ベルリンの街全体が都会であるのにせかせかしてなく、おっとりとした
落ち着いた印象で、とても安心できる雰囲気でした。

しかも今の時期にしては珍しく、晴れの日の連続!
太陽でポカポカあたたかく雪など皆無。
たまに半袖で歩いてる人も見かけました。それはさすがに寒いでしょ!

さてさて映画祭に戻りましょう。
はい、こちらが長編コンペや授賞式が開催されるメイン会場ですよ。

こちらの会場前のレッドカーペットを
女優さんたちが華やかに歩いたりするんですね~。
私も次は背中のぱっくり開いたドレスを着て歩けるよう頑張りたいです。
何を頑張ればいいのかはさておき。

こちらはメイン会場近くにある屋台通り。今年から登場のこと。
ウマウマ~なフードをテイクアウトできますよ~。

取材カメラを気にせずグイグイ中を覗き込む水江さん。

一般向けのチケット売り場。

向かいには公式グッズ売り場。
王道のテディベアから、お皿、タンブラー、タオル、
手帳、コーヒー豆などなど他にもたくさん!種類がホーフ!
私はテディベアとキーホルダーを購入。

オフィスにあるのより分厚いベア~!
そしてカバンのチャック全開!
自分の上映を前に早くも気が緩み始めています。

あらま、お砂糖もベルリナーレです。

ふんふ~ん。一通り映画祭の様子を見てみたところで
いよいよ最初の上映に立ち会いますよー。
短編は人気があるようで、どの短編プログラムも満席状態。
はやめにチケットを取らないと入れない事も。

私のプレミアは300人くらいが入る会場。座席がレインボ~。

そういえば、海外で自分の作品の上映に立ち会うのは初めてです。
途中でブーイングとかため息とか聞こえてきたらどーしよー!ドキドキ。
そんな心配をよそに、上映中はときどき笑い声が聞こえたりして
なかなか良い雰囲気でした。ベルリン上映用にミックスし直してもらった
5.1サラウンドの音楽もとても心地よく会場内に響いておりました。

作品の上映後は、前に出て舞台挨拶とQ&Aタイムだったのですが、
なぜか私はずっと手を握られたまま離されないという謎の歓迎ぶり!
しかしこのおかげで緊張がほぐれ、いつもの感じで受け答えできたので
結果良かったですけども!

ずーーーーっと、ギュッッッ!

プログラム終了後、アーティストトーク。
観客からの質問に答えたりしています。
私は熱心に通訳さんの同時通訳を聞いています。

こちらは別の日、500人くらい入る大きめシアターでの上映にて。

初回の経験から学んで、落ち着いて割と細かく話をすることができました。
前作「布団」は紙に描いて作り「かまくら」はその質感を同じように
デジタルで表現できるか実験した作品であり
その結果、線のコントロールがより出来るのは紙の方だと分かったので
次の作品は紙に戻りますと言うと、同調した方が居たのか拍手を頂いたりとか。

こうして無事、自分の上映に立ち会うことができたのでした。
ふい~。ホテルの部屋でビールを飲んで一休みしましょう。

映画祭で手配してくれたホテルはキレイでオシャレーな
とても良い感じのホテルでございました。

一通り役目を終えた後は、長編コンペにノミネートしている
山田洋次監督の「小さいおうち」のプレミア上映を見に行ったり。
やはり夜のメイン会場前は華やか!

山田洋次監督と女優の黒木華さんがレッドカーペットに到着すると
フラッシュが飛び交い、大盛り上がり!わわわ~

そして次の日、日本大使館で日本の招待作家が招かれての昼食会があり
山田洋次監督に挨拶することができました。なんと貴重な体験。

昼食会で出されたベルリナーレ仕様のデザート!

さ!!そんなこんなで授賞式です。

思ったよりも淡々と賞の発表が始まり、
気づいたら短編の金熊賞の発表が終わったとこでした。
「ん?あれ?銀熊は?」とキョロキョロしてたら
隣の水江さんに「もう終わったよ!!」と言われてしまいました。
ありゃまーーーーーーーー!
ということで短編での受賞はならずでしたが、
黒木さんが女優賞を受賞されていてましたね!すごい!
そんなとってもハッピーな結果で、ベルリン映画祭は幕を閉じました。

今回、ベルリン映画祭のコンペにノミネートしたと聞いたときから
なんだか規模が大きすぎて自分のことじゃなく感じたり
行くかどうか迷ったり、ひとりでのフライトがこわかったり…
いろいろと不安な気持ちで居たのですが、
アニメだけでなく色んな実写の映画と一緒に上映されていることは
自分にとってとても嬉しいことだったし
大きな映画祭に参加して、何から何まで貴重な体験をさせて貰い
はるばるベルリンまで行って本当に良かったと思える滞在でした。
周りのみなさん、映画祭のスタッフに心から感謝です。

あとですね、はっきりゆって、
いま制作を始めている新作が「かまくら」よりも
断然面白くなりそだなーーーーー?という
根拠のない自信があるので、またベルリン映画祭のような
大きな映画祭に参加出来るチャンスに出会えるように
制作をがんばろーーーーーと思います。

おわり!!!!

あ、観光的なこともちょっと書いとこーかなー?
とは言っても映画祭メインの滞在だったので
観光的なことほとんどしてないんですけどもね。
まぁしかし、ベルリンはとにかくクマでした。

至るとこにこんなクマが。

こちらは漆黒の瞳のクマ。

はれ?頭の上に何か乗っかってる・・・?

アップで見ても何かわかんないよー!何なのソレ!!

こちらのクマに至っては手が生々しいよー
脱いだ手持っちゃってるよー

すべてを見透かすような目でたたずむクマ。

もはやクマでもない。

クマじゃなくてたぶんネズミだし、居たらダメなやつ。
みんな目を合わさないように必死。
もしくは見えてないのかもしれない。

水江さんには見えてたようです。

おわり!!!!!!!!!!!!!!
読んで頂きありがとございましたーーーーーーーーー。


【tampen.jpで絶賛連載中!】水尻自子のイモレディは知らない