編集部でタマグラアニメとマンガ博に行ってきました!
千代田アーツ3331内、アキバタマビ21で行われているこの展覧会は、「タマグラ」こと、多摩美術大学グラフィックデザイン学科の卒業生による合同展です。

参加作家は、加藤久仁生、久野遥子、クリハラタカシ、近藤聡乃、杉崎貴史、ぬQの6人。業界の前線で活躍し、各世代を代表するような作家ばかりのこの組み合わせは、ちょっと贅沢すぎるんじゃないでしょうか!?

名前のごとく、「タマグラアニメ」にマンガ要素を追加したのが、この展覧会。多摩美術大学グラフィックデザイン学科を卒業し、なおかつ、アニメとマンガの2つの領域で活動する作家が集まりました。なんだか限定に限定を重ねたSR(スーパーレア)な枠組みですが、しっかり6人もの作家名が展覧会情報に並んでいるあたりにタマグラ・多摩美術大学のスゴみがあります。

実はもともと、タマグラ生によって「タマグラアニメ博」というイベントが定期的に開催されており、本展覧会はそのスピンオフ的な位置にあったりします。
(ちなみに今年のタマグラアニメ博の詳細はこちら:タマグラアニメ博公式Facebookページ

展覧会のテーマに対応した展示は、異なる表現領域を横断して活躍する作家達の作品を通じて、メディアと表現の対応を考えさせられる構成になっています。マンガとアニメってこんなに近いんだ!と思ったり、逆に、似てるのにこんなに違うの!?と頭を捻ったりできますよ!
原画やネームから、作家ごとの制作姿勢の違いやキャラクター造形へのこだわりを見つけていくのも楽しいかも。


会場は千代田アーツ3331の2階、アキバタマビ21。うかがった日は前日に大雪が降った日で、スニーカーをグショグショにしながら訪問。3331の校庭に積もった雪でこどもが元気に遊びまわる横を抜けてエントランスへ。


紅白のお花飾りに教室机。3331の学校空間が上手く活かされているので、共通体験としての小学校時代を思い出します。そういえば私も小学生だったことがあります。

本展覧会は2つのスペースから構成され、1つのスペースがマンガ、もう1 つのスペースがアニメーションと、分野を区切って各作家の作品を展示していました。
また2つの会場をつなぐ廊下には、それぞれの作品の制作段階を垣間見るこ とが可能な、ネームや原画も展示。ちょっと気を付けないと学校の備品だと思ってスルーしてしまう程度には高い擬態力を持つ展示形態なので、 廊下はゆっくり歩きましょう


メインとなる会場には、各作家の書き下ろしマンガが展示されています。キャラクター達のパネルも非常に愛らしい雰囲気で、彼らと一緒に並ぶとマンガ世界の住民になった気分がちょっとだけします。


閲覧スペースには過去の作品集などが置かれ自由に手に取る事ができます。 久野遥子さんの「久野酸素」名義での短編が掲載されている雑誌等、レアな文献もばっちり読めました。

また、同人誌テイストなパンフレット(価格:1000円)も販売。展示されているマンガが家でも読めます。人気のため、一時期在庫がなくなっていましたが、現在は在庫が復活!会場の窓口で購入できます。


思わず「懐かしい!」と声を上げてしまうプロフィール帳。来場者が自由に書き込める形式になっています。他の来場者と、ちょっとした仲間意識が芽生えます。出展作家のプロフィールも用意されていましたが、 ぬQさんのものは銀色のペンで書き込まれていたので、若干視認性が低かったです。流石ですね。


「アニメとマンガ博」なので、当然アニメーションもじっくり鑑賞可能です。プログラムは書き初めで。
「昔から手書きの文字はその人の性格を表すと言われています。」ですね!

視聴覚室に集まってみんなでアニメを見る。こういう会って、そういえば学校にありましたよね?


タマグラアニメとマンガ博は、アニメーションとマンガ、2つの世界の強い接続を感じる展覧会でした。
雪なんかに負けず、足を運んでみてはいかがでしょうか。


「タマグラアニメとマンガ博」
会場:アキバタマビ21
http://www.akibatamabi21.com/
会期:2014年2月1日(土)~3月9日(日)(火曜は休館)
時間:12:00~19:00(金・土曜は20:00まで)
出展者:加藤久仁生、久野遥子、クリハラタカシ、近藤聡乃、杉崎貴史、ぬ Q