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The Wound

The Wound from Anna Budanova on Vimeo.

The Wound』は、ロシア出身の26歳、Anna Budanova監督のデビュー作でアヌシー国際アニメーション映画祭や広島国際アニメーションフェスティバルを筆頭に数々の賞を受賞、2015年2月4日から受賞作品展が開催される第18回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門でも大賞を受賞した作品。少女の心の傷から産まれた生き物は少女の親友となるが、やがて少女の人生を支配する。

Anna Budanovaさんはアニメーション・アーティスト・イン・レジデンス東京2015招へい者として2015年1月7日から70日間日本に滞在し、アニメーション作品を制作予定。どのような作品が生まれるのか楽しみだ。


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平成26年度「アニメーション・アーティスト・イン・レジデンス東京2015」招へい者決定!

My Mum is an Airplane ENGLISH VERS

My Mum is an Airplane ENGLISH VERS from Yulya Aronova on Vimeo.

これまで世界中の映画祭で上映されてきたYulya Aronova監督『My Mum is an Airplane』が、全編公開されている。

製作はYulyaさんが所属するモスクワの会社studio Pchela。Yulyaさんは普段CMやMVなども手がけており、イラストレーターとしても活躍している。本作もグラフィックが可愛く秀逸なため、レイヤーでパーツが動かされている部分が多いにもかかわらず大変濃密なアニメーション作品となっている。主人公の「ぼく」が語る大好きな「ぼくのママ」は、そのお話通りとても魅力的。子供から大人まで楽しめる作品。

Higher Sky 2min Film Clip selection

Higher Sky 2min Film Clip selection from Eric Cheng on Vimeo

今年の米・学生アカデミー賞アニメーション部門でシルバーメダルを受賞した作品『HIGHER SKY』。(上のクリップはハイライトで、全編で5分半の作品。)監督のEric Chengは現在も南カリフォルニア大学(USC)大学院在籍中だ。この作品はデザインからアニメーションまで、大部分を彼自身が手掛けている学生作品だが、その全ての工程に於ける何もかもが非常に秀逸である。


アニメーションの美しさは言うまでもないが、キャラクターのフォルムやデザイン、キーフレーム(決めのポーズ)などがアニメーションした時に美しく見えるよう、全て計算され作られている。緩急の付け方など、時空間の扱いがとにかく巧い。スローになった時にきちんと中割りされているのは、コンポジットに頼らず作画の時点から完全に脳内でアニメーションが描ききれている証拠だ。


中国伝媒大学でアニメーションの基礎を学んだ
Eric Chengは、本作でもその経験を活かしているという。特にアートスタイルとして、筆のタッチや水墨画を用い、テーマもツバメと猿という中国の民話を選んだ。彼のHPでショウリールや線画のアニメーションなども観られるので、ぜひご覧いただきたい。


Eric Cheng | http://cargocollective.com/ericheng

lucy & the limbs

lucy & the limbs from edlyn capulong on Vimeo.

カナダのアート・アニメーション学校4年次の作品として発表された、Edlyn Capulong(22)の作品。衝撃のラストシーンが話題だ。


背景は実写のように見えるが、実際に実写。クラフトの背景を撮影し、アニメーションを合成している。
アニメーションはFlashで制作されているが、最近このFlashを使ったアウトラインの無いアニメーション制作が(再び)流行っていて、世界中でよく見られる。デザインのスッキリした2Dキャラクターアニメーションとクラフト背景との対比や異素材感の面白さも、この作品の魅力のひとつ。

彼女のホームページでメイキングや可愛らしいイラストなどを見ることができるので、こちらもチェック。


edlyn capulong | edlynbot.com | edlynbot.tumblr.com

Modern Love: Beyond Years

Modern Love: Beyond Years from The New York Times - Video on Vimeo.

ニューヨークタイムズ紙の人気コラム「Modern Love」を世界的に活躍する様々なアーティストがアニメーション化するという連載の最新作、『Beyond Years』。

本アニメーションを制作したのは、ニューヨークで活動しているデザイナー/アニメーターのFreddy Arenas。シンプルに構成されたクールな色使いのアニメーションが得意で、これまで手掛けた映像もとてもオシャレなので是非彼のHPでチェックしてみてほしい。

また、「Modern Love」シリーズは『Beyond Years』含め9作品が発表されており、どれも異なるテイストのアニメーション映像で面白いので、こちらもニューヨークタイムズの下記動画サイトからご覧いただきたい。

The New York Times Video - Style | MODERN LOVE
Freddy Arenas | http://www.freddyarenas.com/

The Peach Kings - Mojo Thunder

The Peach Kings - Mojo Thunder from Kris Merc on Vimeo.

ニューヨークのデザイン・映像制作スタジオAtaboyが制作した、The Peach Kings『Mojo Thunderミュージックビデオ。ディレクターはKris MercとBenjy Brooke。

純粋なハンドドローイングをメインとした本作、アニメーション制作では主にPhotoshopを使用しているとのこと。ブラシにかなりこだわったということで、クロッキー帳にコンテで描いたようなアナログな表現に成功している。

デジタル上でも手描きは手描き、この人の手による”絵が動いている”というアナログ感は、やはりアニメーションの醍醐味だ。

Ataboy | ataboystudios.com/
Kris Merc | cargocollective.com/krismerc
Benjy Brooke | benjybrooke.com/

Whole

Whole from Den Danske Filmskole on Vimeo.

William Reynishによる、Den Danske FilmskoleThe National Film School of Denmark - デンマーク国立映画学校)2014年度卒業制作、『Whole』。

少し不思議なストーリーなので説明するが、恋人に去られ悲しむ少女が、自らの「パワーアニマル」を探して穴に飛び込む話。少女は心の穴を埋め、友人や恋人との関係にけりをつける。
(上記vimeo画面の右下、ccボタンで英語字幕が出る)

質感設定にこだわりと高い技術が感じられるほか、すべてのシーンに於いて構図がよく計算されている素晴らしい作品。さすが北欧と言いたくなる、オシャレな画面構成だ。


Den Danske Filmskole | http://www.filmskolen.dk/

Mother

Mother from Fabrice Le Nezet on Vimeo.

ロンドンを拠点に活動するデザイナー/ヴィジュアルアーティスト/フィルムメイカーFabrice Le Nezetによる作品、『Mother』。

作者Fabrice Le Nezet建築・ファッション・玩具デザインの融合を探求し、コンクリートや金属などを用いた作品を多く制作していることから、本映像作品にもそういったマテリアル感が窺える。

こういった幾何学系箱庭のスタイリッシュなアニメーションは、一時期よく目にしたものの近年流行が下火であるが、デザインがきちんとしたものはやはりカッコイイ。最後のクレジットの恰好良さなど、もう溜め息である。

彼が制作した彫刻作品や玩具もとてもクールなので、是非チェックしていただきたい。

Fabrice Le Nezet | http://www.fabricelenezet.com/

Panteon de Dolores / Santolo / Llamarada

Panteon de Dolores / Santolo / Llamarada from Ciudad Intervenida on Vimeo.

メキシコシティにあるドローレス墓地でプロジェクションマッピングをした作品Santolo』、監督はアニメーションスタジオLLAMARADAに所属するAlejandro Male García Caballero。”死”に対して悲壮感を抱かないという死生観を持つメキシコならではの発想、我々が観ても不謹慎さは全く感じず、寧ろハッピーになれる作品だ。


この作品は、2012年にメキシコシティにある複数のアニメーションスタジオから新進気鋭のアニメーション作家6人が集められ制作された6つの短編アニメーション作品のひとつ。このプロジェクト”
Ciudad Intervenida”(直訳="介在された都市")は、作家の仕事をアピールするだけでなく、これまであまり一般市民に知られていなかった(または、忘れ去られた)メキシコシティの街の代表的な場所を再生させ、人々に紹介するという目的で行われた。地域貢献も兼ねたパブリックスペースでの短編アニメーション上映、日本でも参考にしたい企画だ。


他の5作品も、下記公式サイト等から観る事ができる。

Ciudad Intervenida | http://www.ciudadintervenida.com/#aboutw

Wild & Woolly

Wild & Woolly from 2veinte on Vimeo.

アルゼンチンの首都ブエノスアイレスにあるデザイン&モーショングラフィックススタジオ、2veinteが先週公開したオリジナル短編アニメーション。
ディレクターは
2veinteに所属するPablo Gostanianが務めた。

本作のキャラクターアート&デザインを手掛けたのはとフリーランスディレクター/イラストレーター/キャラクターデザイナーのJuan Molinet。
おかしなキャラクターが生まれ、トランスフォームしながら死ぬまでを描いた、実はループになっている作品。

南米で流行のアメリカンカートゥーンスタイルだが、きちんと手描きしているからこそのダイナミックで丁寧なメタモルフォーゼだ。
2veinteというスタジオはまだ若く、常に流行のスタイルを押さえた仕事をしているので今後も注目していきたい。


2veinte | http://www.2veinte.com.ar/index.php
Juan Molinet | http://lebureau.tv/

NINA trailer

NINA trailer from Ové Pictures on Vimeo.

Veronika Obertová と Michaela Čopíkováによるスロバキアのアニメーションデュオ・Ové Picturesが今秋完成・公開を予定している短編アニメーション『NINA』のトレーラーを公開した。


内気な少年と森の少女が出会い、彼らは彼らの空想の中で強い絆で結ばれ全能となるが、やがて友情が恋に変わると脅威が到来する。脅威の克服の難しさを描く作品だ。

オリジナルハンドクラフト、ハンドドローイングや切り紙、クレイ、パペット、テキスタイルなど、様々な手法を駆使したアニメーションが得意な彼女らは『NINA』でもハンドクラフトを用い、独特な世界観を構築している。完成が楽しみだ。


『NINA』facebook: facebook.com/pages/Nina/1433746296899138

Ové Pictures: http://ovepictures.com/

Animation of an Animation - Behind Keyframes

Animation of an Animation - Behind Keyframes from Sander van Dijk on Vimeo.

Blue Cross Blue Shield - Transparency from Sander van Dijk on Vimeo.

アメリカのデザイン制作会社BUCKに所属するオランダ出身のモーショングラフィックデザイナーSander van Dijkが、自身の2DCGアニメーション依頼作品"Blue Cross Blue Shield"(動画下)の制作舞台裏を、「アニメーションのアニメーション」と題して公開した(動画上)。
これはハンドルやバウンディングボックスなど
が見える状態でRAMプレビューしキャプチャーしたもので、使用ソフトはAdobe After Effects。
他人の制作方法をあまり知る機会がない同業者にとっても、日ごろ「どうやって作ってるんだろう?」と疑問に思っていた人にとっても、とても興味深い”ネタばらし”ではないだろうか。


出来上がりを観るとシンプルだが、実はとてもたくさんのパーツで構成されていることがよく判る。整頓されているのは、制作開始前によく計算されている証拠だ。自分のaepと比べてみると・・・さて、どうだろうか?


Sander van Dijk: http://www.sandervandijk.tv/

Her - Alien Child / Hologram sequences

Her - Alien Child / Hologram sequences from David OReilly on Vimeo.

『かいじゅうたちのいるところ』などで有名なスパイク・ジョーンズが監督と脚本を手掛けたSFラブストーリー『her/世界でひとつの彼女』。日本では今月28日(土)から全国ロードショーが開始されるが、本国アメリカでは既にBlu-ray Discも発売されており、本日、劇中のアニメーションパートの監督とデザインを担当したアイルランド出身の短編アニメーション監督、David OReillyが自身のvimeoアカウントでその動画の一部を公開した。彼の作品の特徴でもある、3DCGで倦厭されがちな”いかにも”な質感やローポリゴン感を逆に利用したスタイリッシュなデザインが本作でも発揮されている。

U2のミュージックビデオ『I'll Go Crazy If I Don't Go Crazy Tonightを制作したことでも有名な彼は今月で29歳になる。現在の活動拠点はロサンゼルス。次々と新作を発表する彼の活躍から目が離せない。

下記URLリンク先では、『her/世界でひとつの彼女』アニメーションパートの制作過程についてのインタビューにとても詳しく答えており、デザイン画やCG制作過程画像も掲載されている(英語)。
Meet The Real World Designers Behind The Fictional Video Games Of 'Her'
本作を観られる際には、是非Davidのアニメーションにも注目していただきたい。

David OReilly : http://davidoreilly.com/
her/世界でひとつの彼女 : http://her.asmik-ace.co.jp/


【追記】
2014年6月12日(木)(現地時間)Electronic Entertainment Expo (E3)の一環として米ロサンゼルスMOCA(ロサンゼルス現代美術館)で開催されたビデオゲームカンファレンス、”Horizon"にて、上記の劇中3DCGゲームパートが本物のゲームとしてDavid OReilly自身発としてリリースされるとの発表があった。

ゲームタイトルはMountain』デザインなどは全てDavid OReillyが手掛け、コードとサウンドはDamien Di Fedeが担当。

ゲーム内容は、愛や憎悪について、自分の母親についてどう思っているか、などの質問にプレイヤーが簡単な絵を描くことで回答していき、オリジナルな形状の山が生成されるという「マウンテン・シミュレーター」。プレイヤーは一度山を生成したら、それをデスクトップ上に表示させ、山の発展を神のように様々な視点から観察することができる。山は季節を持つ。雪が降り、朝になり、夜になる、とてもダイナミックなビジュアルだとか。
作者のDavid OReillyは、山は”禅”の象徴であり、このゲームは禅の箱庭(小さな日本庭園)のようなものだとしている。

リリース予定日は今月21日(前後する可能性あり)、プラットフォームはPC / Mac、iOS、価格は1USドル。詳細は下記ホームページ参照。

Mountain: http://mountain-game.com/

// ArtFX OFFICIEL // INITIUM

// ArtFX OFFICIEL // INITIUM from ArtFX OFFICIEL on Vimeo.

Autodeskが主催する、CG Student Awards 2014。 グランプリに相当する"Student of the Year"を受賞したのはAdrien Lambert、まだ22歳のVFXアーティストだ。
Adrienはフランス・モンペリエのCG学校"ArtFX"を2013年6月に卒業。INITIUM』は、彼の卒業制作で、卒業後の現在はイギリス・ロンドンで働いている。

ちなみに、CG Student Awards で評価の対象となるのは、Demo Reel(作品集)。以下が受賞へと繋がったAdrienのDemo Reelだ。

Adrien LAMBERT - DEMOREEL 2014 // CG Generalist - Environment from adrien lambert on Vimeo.

22歳の作品集とは思えないハイクオリティさ、受賞もうなずける。
このAwardは世界に開かれているので、もちろん日本からも応募可能。世界の壁は高いが日本でCGを学ぶ学生諸君も挑戦してみては?

Adrien LAMBERT:http://adrian.art.free.fr/home.html
CG Student Awards 2014:http://www.cgstudentawards.com/

JohnnyExpress

JohnnyExpress from AlfredImageworks on Vimeo.

モーショングラフィックデザイナー/アニメーターのKyungmin Wooが先月、韓国の映像プロダクションAlfredImageworksから発表したオリジナル作品。
セリフは無いが説明的でない、という、誰が観ても簡単に理解できて楽しめる、シンプルでテンポの良い演出が秀逸。また、技術面ではポリゴンの質感とライティングの巧さにも注目。リアルなモノっぽさが箱庭感を醸し出していてステキだ。

下記Kyungmin WooのWebサイトには、簡単なメイキング画像も掲載されている。

Kyungmin Woo : http://www.james-woo.com/
AlfredImageworks : http://www.alfredimageworks.com/

I DECIDED TO LEAVE

I DECIDED TO LEAVE from Dan Britt on Vimeo.


2009年に英国のキングストン大学芸術学部アニメーション・イラスト専攻を卒業後、現在フリーランスとしてロンドンで活動しているDaniel Brittの新作。個々に活動する監督・作家・プロデューサーが集まったグループTHIS IS IT Collectiveの仕事として、Channel 4(イギリスの公共テレビ局)のために制作された。


"I DECIDED TO LEAVE"というシンプルなテーマ、デジタルが強調されたシンプルなビジュアルとSE、シンプルな語り口、これらによりテンポ良く展開されるのが内向的でアナログなストーリー、という絶妙な面白さ。淡々としているので一見簡易的に作られているようだが、アニメーションはとても丁寧でよく手が入っている。この気持ちよさは密度が高いからこその産物と言えるだろう。


Daniel Britt : http://www.danielbritt.co.uk/

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