イラストレーターのキューライスさんが短編アニメーション作品『失われた朝食』をWebで公開しました。

本作はキューライスさんのイラストのテイストがそのまま動いた、趣深い作品。カメラの動きも手描きによるとても丁寧なもので、ひとつひとつの動作に対する独特な揺らぎは、手描きアニメーションならではの表現です。

今回は、本作について、キューライスさんにお話を伺いました。
まずは
『失われた朝食』をご覧ください!

―― キューライスさんは普段どのような活動をされているのでしょうか?

キューライス: 実はイラストレーターと名乗ってブログを立ち上げたのは去年の後半でして、イラストレーターと名乗るのも憚られるような半可者です。普段はアニメーションやイラストとは関係ない会社に勤めながら、絵を描いて暮らしています。

―― これまでもアニメーション作品は制作されたことがありますか?

キューライス: これまでも何度かアニメーションを制作した事はありましたが、今作のようなスタイルは初めてです。私の中で「絵としてのアニメーション」を強く意識した最初の作品です。

―― 本作『失われた朝食』について教えてください

キューライス: 人はそれぞれ自分の順序を作り、守ることで正気を保っているのではないか、という仮定が根本にありました。そして、髭剃り、洗顔、歯磨き、朝食などはその行為自体がひとつの儀式なのではないか、その儀式を経て人は少しづつ朝の重力から解放され、外の世界に出て行けるのではないか。では、その儀式が完遂する前に外が入って来たらどうなる?といった事をもやもやと抱えながら鉛筆を動かしました。

―― 全てお一人で制作されたのでしょうか?制作期間は?

キューライス: すべて一人で作りました。SEに関しても実際にこのアニメーションの主人公と同じ事を自宅で行い、その音を録音して使用しました。制作期間は9ヶ月です。

―― 今回使用したソフトウェアや技術を教えてください

キューライス: 動画をPhotoshopで仕上げ、Final Cut Proで連番にするというシンプルな編集を行いました。レイヤーを分けず、一枚の絵で動かす事に留意しました。また、着色に際しては水彩絵具のテクスチャを用意し、動画に貼付けていきました。

―― 今後の展開やキューライスさんの活動予定を教えてください

キューライス: 本作上映の予定は今現在はありません。告知と致しましては、イラストの専門誌「イラストレーション」(玄光社)と画材の製造販売を行うホルベインの共同企画である誌上コンペティション「特別版ザ・チョイス」にてイラストレーション作品が入選しました。イラストレーションNo.205(2015年1月18日発売)にて私の絵が掲載され、また、今後製品化される予定です。
アニメーションは今後も作る予定です。

―― tampen.jp読者のみなさんへメッセージをお願いします

キューライス: ブログではイラストや漫画を公開しています、それらのなかにいずれアニメーションにするかもしれない絵が紛れ込んでるかもしれません。よかったら覗いてみてください。この度は読んで頂き、ありがとうございました。

レイヤーを分けないというこだわりが、独特な揺らぎに拍車をかけて不安感を誘うと同時に1画面1画面の面白さを生み出していたのですね。キューライスさん、どうもありがとうございました。またアニメーション作品を作ってくださることを心待ちにしています!


キューライス
http://q-rais.hatenablog.com/