植草航のダークでスウィートな新作MV公開！カラスは真っ白『fake!fake!』

tampen.jpでのイラスト連載作家としてもお馴染みの植草航監督による新作ミュージックビデオが公開されました！

楽曲タイトルは『fake!fake!』。6月4日に発売する北海道出身のバンド「カラスは真っ白」2ndミニアルバム「おんそくメリーゴーランド」の中のリード曲です。

さっそくご覧ください！

甘くて強い歌声をスピードにのせたテイストが植草さんの世界観とマッチして素晴らしい仕上がりになっていますね。疾走感や気持ちの好いエフェクト表現は、さすがのクオリティ！
今回のMVについて、もちろん植草さんにインタビューしてきましたヨ！

今回のMV、とても植草さんのテイストに合った楽曲に感じましたが、制作に至った経緯を教えてください！

植草：
Twitterのメッセージでメンバーさんから直接MVのお誘いいただきました。お話が来る前からカラスは真っ白さんが気になっていてTwitterをフォローしていたりCDを聞かせていただいたりしたので、こんなに貴重な機会はない！と思い、お引き受けさせていただきました。

あー、やっぱり元々お好きだったんですね～！このMVは、どのようなコンセプトなんですか？

植草：
内容はカラスは真っ白のボーカル、ギターのヤギヌマさんの夢の中の出来事を追って行くストーリーです。毎回同じ人物が出てくる怖い夢を見たり、孤独な時間を過ごし過ぎて感覚が鈍ってくるようなイメージを重ねて制作しました。コンセプトとしては、楽曲を聴いた時にパっと思い浮かんだイメージ、シチュエーションをできるだけシンプルに楽曲にシンクロさせて乗せていきたいと思った点が一番大きかったです。そしてメージカラーにしたかったムラサキとマゼンタをキーとなる色にして、怖い夢、鏡、迷う、深い森、霧、といった楽曲から想像していったキーワードを軸にしていきました。

全体的に強い色で構成されていて、植草さんの作品では珍しいな、と思ったのですが、そういうことだったんですね。ダーク且つカワイイ感じが曲と合っていて素敵です！バンドメンバーの方からの要望等はあったんですか？

植草：
カラスは真っ白さんから今作のアルバムのテーマは事前にお伝えいただいて、自身としてもなるべく親和性を高めたく、そのテーマとマッチする物を作りたいと思い走り出した点はあったのですが、基本的にとても自由に制作させてもらいました。楽曲が発するキーになるポイントはやはり聞いているこちら側にもビシビシと伝わってきたので、そのポイントの擦り合わせと、タイトルや口ずさむカットを入れてみたらどうだろう？などの案もいただいたりしました。

お互いが求め合って実現しただけあって、自由さが活かされていますね！
登場するキャラクターについて教えていただけますか？今回は丸っこい印象ですが？

植草：
カラスは真っ白のメンバーのヤギヌマさん、シミズさん、タイヘイさん、ヨシヤマさんをモチーフにしたキャラクターです。
どうしても自分の絵に寄ってしまうので、できるだけバンドメンバーさんを描きたい！と思い、今作のアルバムのメンバーさんの写真を参考にしたり、メールのやりとりをしていたギター、MCのシミズさんからメンバーさんの特徴などをお聞きしたりしてキャラクターを書き起こしてみました。ヤギヌマさんのキャラクターは主線が無くても分かるようなシュッとしてマルッとしたイメージで、恐れ多くもモンスター化させてしまったシミズさん、タイヘイさん、ヨシヤマさんは着ぐるみ感というか、ファスナーを開けたら中に何かいる感じをそれぞれ出したいなと思い制作しました。

着ぐるみ！確かに、だから丸っこいんですね。メインの女の子も丸い塊感がかわいいですよね、こう、手のひらに収まりそうな･･･飴玉のようなかんじがします。髪の毛の丸い表現、素晴らしいです！画面も動きも密度の高い印象を受けましたが、どのような制作体制だったんですか？

植草：
約3ヶ月の制作期間で、自分の他に背景を酒井浩史さん、40さんに制作していただき、作画を稲葉大樹さん、大城良輔さん、奥中瑞貴さん、酒井浩史さんに制作していただきました。僕を入れて全員で6人です。使用したツールはAfter Effects、Photoshop、TVP、RETAS STUDIOです。ベースになる素材は鉛筆とデジタルで作画をし、墨汁をコピー用紙に垂らしたり、鉛筆や油絵っぽいテクスチャを作ったりしました。