2010年に藤田純平(実行委員長)、加藤久仁生、坂井治、稲葉卓也、水江未来という錚々たるメンバーで立ち上げられた、日本のインディペンデント短編アニメーション映画祭「TOKYO_ANIMA!」。

4月25日、26日に「TOKYO_ANIMA!2015」として8回目を迎える今回の開催前に、実行委員の一人であり毎回新作を出品し作家としても参加し続けている水江未来さんにお話を伺いました。
TOKYO_ANIMA!立ち上げに込められた想いから作品セレクションへのこだわり、そして今回の上映の見どころなど、聞けば聞くほど、う~ん、早く観たい!

こだわりの表現を突き詰めて作り続けている「かっこいい」作家に声をかけている、というのは上映作品ラインアップを見ると納得ですね。

水江さんの個人的なオススメは、今年2月に開催された第65回ベルリン国際映画祭でのワールドプレミア上映以降初の国内上映となる水尻自子監督『幕』や、ICC(NTTインターコミュニケーション・センター)での展示のために制作されたひらのりょう監督『どこか遠くのファクトリー』など、他ではなかなか観ることのできない貴重な作品群だそうです。更に水江未来さんご自身が今回出品している作品『RETRO FUTURE』は、そのサウンドを鉄腕アトムの足音を生み出した伝説の音響デザイナー大野松雄さんが半世紀ぶりに手がけ生まれ変わった『MODERN』(2010)のリミックス版ということで、こちらも楽しみです。

会場は今年も国立新美術館。現代を彩る「かっこいい」アニメーション作品を観に、ぜひ足を運んでみてください!


六本木アートナイト
http://www.roppongiartnight.com/2015/

TOKYO ANIMA!2015
http://tokyo-anima.com/

開催日: 2015年4月25日・26日
会場: 国立新美術館3F講堂
入場無料

<上映時間>

25日
整理券配布:12:00
開場:13:40
1回目上映:14:00
2回目上映:16:00
3回目上映:18:00

26日
整理券配布:12:00
開場:13:40
4回目上映:14:00
5回目上映:16:00

<プログラム上映順・情報>

中内友紀恵『I'm here 出場2回目
たえず形を変えながら漂う心は、目的を見つけることで成就へと駆け出していく。


和田淳『生態 出場8回目
多くは有肺類の陸貝で雌雄同体である。乾燥に弱いためある程度の湿度があるところに生息する。


いよりさき『太った鳥のはなし 初出場
太った鳥を求める人と、人から求められる太った鳥のはなし。


田中涼子『ちゅうちゅう 初出場
男は女と出会いキスをした。女は宇宙に発ったが2人は蝶の卵子の中で再び出会う。「ちゅう」は終わらない。


前田結歌『正太郎 出場2回目
正太郎は女の子に出会う。頭の中で何度も繰り返すことのできる出会いは安全で楽しい。


クリハラタカシ『Happy Bogeys 11-13 出場8回目
謎の生物達の謎のメッセージ。シリーズ第13弾。


最後の手段『おにわ 出場4回目
日本の神話の深層に流れる原始的生命力を、今ここに生きる私達にリアリティを持ってそそぎ込む映像作品。


トーチカ『TRACK 出場3回目
東京までの貨物列車の出発地となった横浜港の架橋で、生命の進化、エネルギーの発見、壁画の誕生を描いた。


香坂はるひ『夜が僕を大きくする 初出場
夜だけの時間が、僕を大きくさせる。ベットには行列ができ、皆天使のお見送りをしているようだった。


若井麻奈美『NEMUNEMU』 出場5回目
「おやすみ」で現れる。


ひらのりょう『どこか遠くのファクトリー 出場6回目
2014年7月ICCでの展示のために制作されたループ作品。奇妙な世界の一日とともに生態系が垣間見える


キューライス『失われた朝食 初出場
普段の生活はその行為自体ではなく、その順序に意味があるのかも、と仮定して作りました。


幸洋子『黄色い気球とばんの先生 初出場
私の記憶はあなたの記憶。幼い頃の曖昧でファンタスティックな、確かな記憶


水江未来『RETRO FUTURE 出場8回目
鉄腕アトムの足音を生み出した伝説の音響デザイナー・大野松雄が半世紀ぶりに手がけるアニメーション作品。


水尻自子『幕 出場3回目
狂言の舞台と、眼科の診察室と、寿司屋のカウンター。それぞれの空間で向かい合う二人の距離、感覚、欲求。


シシヤマザキ『月夜&オパール 出場5回目
目を閉じ眠りの中、私の意識は時空を超え、私は存在する全ての生命体になる。私は宇宙、宇宙は私になる。あなたは私の宇宙になる。眠りに落ちるその時まで。目覚の時に心魂体の存在を祈る唄。


小野ハナ『such a good place to die 出場2回目
命あるかのように動く景色。形の中に循環するもの。響き合う”時”の多様な姿。記憶あるものはみな、踊る。