こんにちは、さとうちひろです。今回は、わたしの卒業制作である『さとうのちひろ』(※)がドイツのオーバーハウゼン国際短編映画祭のインターナショナルコンペティション部門に入選したので、映画祭に参加してきました!
※昨年度のASK?映像祭2014大賞受賞作品。さとう監督の本作品に関する動画コメントなどはこちらの記事からどうぞ。
ASK?映像祭2014大賞受賞『さとうのちひろ』さとうちひろ監督インタビュー!
初の海外のコンペティション・・・英語しゃべれない・・・飛行機?乗り継ぎ?!とわたわたしていたら、tampen.jpの編集長である久保亜美香さんが「さとうがあまりにも不安!」ということでついてきてくださいました!ばんざーーい!!怖いものなしだ!
そんなわけで乗り継ぎもなんのその!無事にデュッセルドルフ空港につきました!!
2015年5月1日夕方17時ころ。この時まだロストバゲッジの心配が拭えていないさとう。(大丈夫でした)
空港からはフェスティバルカーがお出迎え!VIPだぜぇ!
オーバーハウゼンはデュッセルドルフ空港から車で20~30分ほどの場所にある都市で、かつては炭鉱などが盛んだったそうです。
そして、このオーバーハウゼン国際短編映画祭は、短編映画祭の中では、世界で最も古い映画祭の一つだそうでとても由緒ある映画祭なのです!第61回なので61がいっぱい。
さて、まずはフェスティバルセンターにつきました。ここでプログラム、名札等々を受け取って、映画祭での諸々の説明をうけます。
よくわかってないけどふんふん言ってるさとう。
そして再び車に乗せてもらい、映画祭の方が用意してくださったホテルへと向かいます。
今回泊まるのはこちらのnHホテルです!
さっきもらったプログラムなど!フェスティバルバッグも黒でかっこいい!
さてホテルで一息ついたのも束の間、早速映画祭会場へと向かいます。
ホテルから会場までは徒歩10分から15分くらい。てくてく。
こちらが会場です。
中に入ってみましょう~人がいっぱい!
映画祭は4月30日から5月5日までの6日間。
この間、朝8時半から、夜は0時くらいまで、もりもりとプログラムが詰め込まれています。
わたしの作品が上映されるインターナショナルコンペティションプログラムだけで合計10プログラム。ちなみに1プログラムは90分程。
その他にも子供向けのプログラムや、3D作品のプログラム、日本人映像作家である伊藤高志さんの作品の特集プログラム等々とにかく盛りだくさん!
インターナショナルコンペティションプログラムは全部みるぞう!と息巻いてチケット発券カウンターへ。
亜美香さんとわたしの二人分のチケット!長~い!
(※編集注:チケットは予約・発券制なのです。)
が、この後すぐ見ようと思っていたプログラムのチケットが売り切れ!ガーーン!でも開場ギリギリでいれてもらえて一番前の端の席に何とか座れました。ふう。この間あまりにもわたわたしていたので写真はありませんが、こちらが上映会場のLichtburg。
インターナショナルコンペティションプログラムは、こちらのLichtburgと小さめのGloriaという会場で一度ずつ上映されます。
Lichtburgでは司会や監督が登壇したりするメインの会場。Gloriaはサブ会場といった感じです。
こちらがGloria。
インターナショナルコンペティションプログラムは全部で約60作品ほどで、そのほとんどが実写作品。アニメーション作品は数えるほどしかありません。そしてどれもいわゆるストーリー仕立てのものではなく、実験的な作品や、アーティスティックなドキュメンタリー映像が多くをしめます。アニメーションの上映にしか行った事の無いわたしにとってはかなり新鮮な雰囲気でした。
実写作品達。
そのなかに、さとうのちひろ!あれ…?浮いてる??
さとうのちひろの上映は4日の20時から。今からドキドキしつつ明日に備えてホテルでぐっすり。
朝はホテルの朝食をたっぷり頂き、町の散策にでかけます。
お気に入りのプラタナス並木とパトカー。
町はなにやらお祭りをやっているようで屋台やちいさなメリーゴーランド等があちこちにありました。わいわい。
おしゃれなチョコバナナ!
あひるすくい?
八百屋さん。今は白アスパラの時期らしいです。
さてちょっと小腹がすいてきました。そんな時はジャジャーン!
ごはんチケット!!
映画祭7つ道具の一つです。これは土曜日の分で私が参加する5日分を最初に紹介したフェスティバルセンターでもらいました。デザインもキュート!
こちらのフェスティバルスペースでスナックがもらえるそうです。
ギャラリーのようですね。素敵な空間です。
ケーキやサラダなど、スナックも多様です。
色々あって迷うなあ。
わたしはチーズが入ってる一品にしました。アップルジュースもゲット!
さて軽くプログラムを見た後はプチ観光!
トラムに乗って10分ほどのところにあるノイエミッテ!
そこにあるガソメーターというミュージアムに行きました。
元々、ガスタンクだった建物ををミュージアムにしたそうです。
ガスタンク独特の円柱状の高さのある広いスペースで、偶々プロジェクションマッピングをやっていました。
これがもう本当に素晴らしくて、あまりにも気に入ったので滞在中に2回いきました。
こんな感じで、映画祭の合間合間に観光することができました。
もちろん一人じゃ電車の切符も買えませんが、今回は亜美香さんが綿密に計画を立ててくださったので、世界遺産のケルン大聖堂や美術館もいくつも周れました!ヨーロッパ最大級のショッピングセンター、ツェントロでお買い物もいっぱいしたよ!
切符を買うふり~
さて怒涛のような日々が過ぎ、ついに4日!わたしの作品が上映される日です。20時から!
ドキドキを抑えるべくひとまず腹ごしらえ!またしてもごはんチケットが活躍です!
駅の裏側のごはん処へ。
今回はメインミールのチケットを使います。
おいしい~~!
毎日違ったラインナップのごはんがもらえます!
わたしは肉食ですが、ベジタリアンフードももちろん用意されていますよ。
期間中は、ホテルの朝食とこちらのメインミールで全てまかなえたので、ごはんにはまったく困りませんでした。ハッピー!
結構もりっとある!襟が立ってるさとう。
おなかいっぱい~!
でもこれから私の上映があります。挨拶をしなくてはならないのです。ヒェー!
スピーチ内容をまとめながら会場へと移動します。
偶然見かけたフェスティバルカーの前でパシャリ。右手にはメモ帳が。。上の空のわたし。
会場の前に着き、私の緊張は最大限に高まります。
亜美香さん、キュレーターの中沢あきさん、フェスティバルの人達に励まされます。
そしてついに挨拶です!
ペラペラペラ!人生初の英語スピーチでしたが、とっても上手にできました。
カンペを見ている気がしますが気のせいです。
スピーチも無事に済み、いよいよ上映です!さとうのちひろ海外上陸です!
ドーン!
ダーン!
とてもキレイ!何の不備も無く上映されました!ほっと胸をなでおろす。
さとうのちひろは観客の方にとても受けて、反応が良かったのですごくハッピーな気持ちになりました!
しかしまだ安心してはいられません。上映が終わったら別のスペースへ移動して質疑応答タイムです。ギャー!
今回は中沢あきさんが通訳をしてくださいます。
他の作家さん達と一緒に小さなステージへ。
わたしの右隣があきさんです。
通訳してもらっててきぱき質問に答えるさとう。
あなたの作品はとてもビューティフルとべた褒めされるさとう。
色んな人に作品を好きといってもらえて、日本語で話しかけてもらえたり、とにかく幸せいっぱいの時間でした。
そしてそんなハピハピ状態のまま、亜美香さん、あきさんと移動します!
なにやら怪しい光が見えてきましたよ。
そう!ここはメインミールがもらえるご飯どころです!
なんと映画祭中は夜な夜なフェスティバルバーへと変貌していたのです!
イケメンのバーテンダーさんにチェリージュースを注文して
3人でプチ打ち上げです!
DJもいるよう~ズンドコズンドコ!
さらに時間がたつとみんな踊りだしたりするらしいのですがその前にホテルに戻りました。
ふう疲れちゃった!
そして映画祭最終日!わたしの不安事は昨日すべて終わったので、晴れ晴れとしています
今日はアワードセレモニー!
ブルーのカーペットが敷かれております!
インターナショナルコンペティションプログラムは、ほとんど鑑賞できたけれど、実写作品ばかりというのもあって正直どれが賞をとるのか全然見当がつかない。
こんなに全くわからないというのも珍しくて、亜美香さんと二人で予想したりして楽しんでました!
さあセレモニーが始まりました。
そして、まさかのドイツ語進行!
どっちにしても私は英語でも全然分からないのですけどね!
予めフェスティバルのヘッドセットを受け取っておくと通訳が聞けるようです。
フェスティバル関係者の方々。ズラーリ!
こども審査員達!みんなおめかししてて可愛い!
さて色々な賞が発表されて、、はっ!伊藤高志監督の『最後の天使』が家庭・青少年・文化・スポーツ省の授与する賞の2ndプライズを受賞しました。おめでとうございます。
わたしもすっかりファンになってしまった作品のひとつです。プロデューサーの方がかわりに登壇しています。
そしていよいよグランプリの発表です。
グランプリは、Wojciech Bąkowski監督の『Głos mojej duszy』でした!
なんとこの作品、わたしと亜美香さんの一番お気に入りの作品だったので、この作品が発表された時ものすごくテンションが上がりました!!
監督は不在だったので、監督のコメントムービーが流れました。
会っておめでとうと言いたかった!本当に最高の瞬間で幕を閉じました。
最初から最後まですごーくハッピーな気持ちでいられた映画祭でした。
最初は見慣れなかった実写の映像も最終日にはすっかり慣れて、自分でも実写に挑戦してみたくなってしまっていました。いつか、さとうのちひろリアライズが完成する日が来るかもしれません。
また是非参加したいのでがんばって新作を作ります!
読んで頂きありがとうございました!!
グッバイ!オーバーハウゼン!
待って!そう!忘れていました!
さとうちひろは7月13日から18日の6日間、art space kimura ASK?ギャラリーにて個展をさせて頂きます!
みんな来てね!新作の上映もあるよ!
第61回 オーバーハウゼン国際短編映画祭
61. Internationale Kurzfilmtage Oberhausen
http://www.kurzfilmtage.de/